バベル

観たかったバベルを、娘の脱皮直後と観に行きました。


上映時間が長かったのでトイレの心配をしましたが、一度もトイレに行く事なく無事に観終わりました。
とゆーのも、画面から目を離す事が許されなかったからです。
アクション映画のソレとかとかは違う意味ですが、それだけ目を惹きつける映画でした。

観終わった後は、正直疲れてました。
スカっとする映画ではない。
この疲れが何なのか。
僕の理解力が足りないだとか、菊地凛子演じるチエコのノーパンだとか、きっと理由は色々あります。

ただ、自分は役者を目指してる人間として、この映画の感想を上手く言葉で表現できないのがとても腹立だしい。

あと細かな感想は、モロッコ視点の登場人物である、ユシフ少年の最後の台詞に、この映画初の涙を流しました。


そして菊地凛子演じるチエコ。
すげぇと思いました。彼女のインタビューを読んで、もっとそう思うようになりました。
劇中彼女は聴覚障害の女子高生の役を演じているのですが、その演技に僕は圧倒され、一気にFANになってしまいました。
劇中彼女はノーパンになって男を誘惑したり、全裸になったりする場面があるのですが、その描写をセクシャルな描写と思わせないオーラを出していました。
ちなみにチエコは聴覚障害で言葉が喋れないので、手話で会話するという難しい役です。


ちなみにこのバベルというタイトル、旧約聖書の創世記第11章に出てくるバベルの塔のバベルです。


人々は天まで届くバベルの塔を建てようとしたが神はそれを快く思わず、人々に別々の言葉を話させるようにした。その結果人々は統制がとれずばらばらになり、全世界に散っていった(wikiより抜粋)

つまり映画のテーマは言語と心です。
言語が通じない、心が通じない…色々と考えさせられる映画でした。


個人的に上記以外で印象に残ったシーンをば。


・ブラピ演じるリチャードが、現地で世話をしてくれた通訳に対してお金を払うシーン。


このシーンで現地の通訳さんはお金をイラナイと受け取っていませんでした。会話は聞こえませんでしたが、心が暖まるシーンでした。

・チエコが真宮刑事にメモを渡すシーン。

このメモ、中に何が書いてあるかはあえて観客に見せてはいません。一体何が書いてあったのか…もちろん演出なんだろうが、僕は気になってしまう。

・砂漠をさすらうアメリア。
預かった子供二人をあえて砂漠に放置(言い方が悪いな)し、救助を求めに行くシーン。

このアメリアって叔母さんがイイ人で、とにかくこのシーンは見ていて痛々しいシーンでした。